アーユルヴェーダとは… ひとことで言い表すとすると、「健康に、幸せに生きていくための生き方マニュアル」だと思っています。「健康」や「幸せ」とはありふれた言葉で、これらの定義はひとりひとり違うことでしょう。そもそもどういった状態を本当に健康で幸せと言えるのでしょうか?アーユルヴェーダはそれらを定義し、食事、行動、生活習慣をとおして、この目標に近づくことを教えてくれます。本当の健康とは、人間を構成する4つの要素(体、心、感覚器、魂)がそれぞれ調和がとれ、満足した状態といえます。人には大小さまざまな目標がありますが、健康であるとその目標を追求・達成するのがより容易になります。
アーユルヴェーダは日常生活をどのように過ごすかを重要視していますが、それだけではなく数々のトリートメント、アーユルヴェーダ製剤、瞑想、ヨガ、デトックスなどを取り入れながら、病気を患う方には回復の手助けを、そして人生をよりよく、最後まで自分らしさを保ちつつ生き生きと過ごしていくためのツールと知恵を与えてくれます。

食べ物(5つの感覚器から入ってくるものを全て食べ物=「アハーラ」とみなします)、思考、行動、習慣などはすべて、1.私たちの体と心を平穏にし、健康に近づけてくれるものと、2.私たちの体と心のバランスを乱し、健康を妨げるものにわけることができます。一時的に楽しいものが長期的にみて有益とは限りません。何が自分にとって本当によいものか、アーユルヴェーダは選択するときの基準を教えてくれます。
インドの古い時代から伝えられてきた伝統医学ですが、この智恵はどの時代に生きる人々にもよりよく生きていくためのマニュアルとなることでしょう。